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注意欠如多動症(ADHD:Attention-deficit hyperactivity disorder)について

       
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注意欠如多動症(ADHD:Attention-deficit hyperactivity disorder)
1:注意欠如・多動症
 (1)注意欠如・多動症
     注意欠如・多動症は、不注意多動・衝動性を主な特徴とする発達障害のひとつです。

 (2)注意欠如・多動症の特徴
   @持続する不注意   
   A多動性
   B衝動性 

   発症=12歳までに発症します。

      


2:分類(サブタイプ)
 (1)混合型
     DSM-5では、不注意と多動性/衝動性のいずれかの存在を診断要件にしています。
     ICD-10では、多動性/衝動性の存在を診断要件としています。

 (2)不注意優先型  
     女子に多いタイプです。
     成人後も症状が残存しやすいとされます。  

 (3)多動/衝動性優先型  
     男子に多いタイプです。


3:ADHDの原因
 (1)遺伝要因
     抑制や自制に関する脳の神経回路が発達の段階で損なわれているという点までは確かな様です。
     しかしその特定の部位・機能が損なわれる機序は仮説の域を出ていません。    

 (2)後天的要因
     1,500g以下の低体重出生.
     在胎児の母親の喫煙.

4:ADHDの疫学
 (1)小児
     発症頻度---5%程度。
     男女比-----2:1で、男子が多い。女子では不注意を示す者の割合が高いとしている。  

 (2)成人  
     発症頻度---5%程度。
     男女比-----1.6:1 男子が多い。


5:ADHDの臨床的特徴 (1)症状
    衝動性(impulsive)・過活動(hyperactive)・不注意(inattentive)などの症状が確認されます。

 (1)不注意(inattention) 
     簡単に気をそらされる、ケアレスミスする、物事を忘れる。
     ひとつの作業に集中し続けるのが難しい。
     その作業が楽しくないと、数分後にはすぐに退屈になる。

 (2)過活動(hyperactive) 
     じっと座っていることができない。  
     絶え間なく喋り続ける。
     黙ってじっとし続けられない。
     目的なく喋りつづける。
     他の人を遮って喋る。
     自分の話す順番を待つことが出来ない。  

 (3)衝動性(impulsive)
     質問が終わる前に答え始める。           
     順番を待てない。           
     他人を妨害し、邪魔する(抑制機能の欠如)。  
     ストレスがかかる場面で症状が現れることも多い。


6:ADHDの診断
 (1)診断基準 (DSM-4)  
   下記すべてが満たされたときに診断されます。  

   不注意と多動-衝動性    
     不注意--------活動に集中できない、気が散りやすい、物をなくしやすい、順序だてて活動に取り組めない、等。      
     多動-衝動性---ジッとしていられない、静かに遊べない、待つことが苦手で、他人の邪魔をしてしまう、等。  

     上記が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に、強く認められること。

    症状のいくつかが12歳以前より認められること。
    2つ以上の状況において(家庭、学校など)障害となっていること。
    発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が著しく障害されていること。
    広汎性発達障害や統合失調症など他の発達障害・精神障害による不注意・多動-衝動性ではないこと。


7:ADHDの対応と治療
 (1)対応方法  
  @心理療法  
       心理教育、ペアレント・トレーニング、認知行動療法などを用います。

         『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング――むずかしい子にやさしい子育


  A社会的方法
    1)環境変容法  
        注意をそらす物を周りに置かない様に気をつけます。    

    2)家庭での配慮
        家庭では、勉強をしているとき外的刺激を減らしたり子供の注意がそれてしまった時に適切な導きを
        与えてあげます。
        頃合いを見計らって課題を与えます。     
        褒めることを中心にして親子関係を強化するなどが挙げられます。
      
        :「勉強しなさい」と言うよりも机の上にその子供の注意を引きそうな本をさりげなく置いておきます。       
           新聞や科学雑誌を購読する、等です。    

    3)文化的配慮


 (2)薬物療法
     薬物療法は対症療法であり根治を目指すものではありません。
     特に子供の場合は6歳以上で心理行動療法に効果がなかった場合に慎重に使うとされます。

   @神経刺激薬 MPH(メチルフェニデート)  
      中枢神経刺激剤。
      中枢神経を刺激し、精神活動を高める興奮剤の一種です。
      ドーパミン及びノルアドレナリン再取り込み阻害作用によって前頭前皮質線条体を刺激し、脳機能の一部
      の向上や覚醒効果を主な作用とする精神刺激薬です。
   
      商品名=コンサータR

      



ADHDと歯科医療・口腔ケア
ADHDと歯科医療

 (1)ADHDの口腔内所見
     う蝕が多い、または差がないという報告があります。
     歯肉炎が多い。
     歯牙外傷が多い(過活動に起因します)

 (2)ADHDの歯科的問題点   
     患者の診療に対する回避行動や妨害行為がみられます。
     何か口実を作って、治療や口腔ケアを阻止します。  

 (3)ADHDの行動調整法    
     歯科治療の目的と効果を視覚的に説明します。    
     オペラント条件づけを応用した行動療法が有効な場合もあります。

     詳細は、「行動調整法」へ



参考資料 

  『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング――むずかしい子にやさしい子育


 『「忘れっぽい」「すぐ怒る」「他人の影響をうけやすい」etc. ADHDコンプレックスのための“脳番地トレーニング"』


 『歯医者に聞きたい 障がいのある方の歯と口の問題と対応法』


 『最新図解 ADHDの子どもたちをサポートする本』


 『注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版』


 『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング――むずかしい子にやさしい子育』


 『〈大人の発達障害〉アスペルガー症候群・ADHDを解決するコツがわかる本 』


 『ADHDの未来の姿: ADHDのお子さんを持つ親御さん、安心してください』


 『こころのクスリBOOKS よくわかる女性のADHD 注意欠如・多動症』


 『ADHDは圧倒的行動力で成功できる!普通の人がしないような行動を繰り返せ!20分で読めるシリーズ』



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