お口大全 (お口の機能と病気と口腔ケア) All the Oral-functions and Care
mail:info@aofc-ydc.com

精神に作用する薬剤(向精神薬)について

       
トップページ お口の働き お口の病気 摂食嚥下障害  お口から入る病気  口腔ケア 


向精神薬(Psychotropic Drug)
1:向精神薬について
(1)抗精神病薬とは
    中枢神経系に作用し、生物精神活動に何らかの影響を与える薬物の総称です。
    主として精神医学や精神薬理学の分野で、脳に対する作用の研究が行われている薬物です。
    また精神科で用いられる精神科の薬、また薬物乱用と使用による害に懸念のあるタバコやアルコール、また法律上の
    定義である麻薬のような娯楽的な薬物が含まれます。
    


2:分類
(1)抗精神病薬 (Antipsychotic)
    主に統合失調症の症状の対症療法での治療薬を指しますが完治させるものではありません。
    統合失調症に有効な抗精神病薬は、全てがドーパミンD2受容体ファミリーに親和性を示し
    ドーパミンのはたらきを抑制
あるいはコントロールします
    このうち非定型抗精神病薬は、双極性障害、うつ病の治療にも用いられます。


(2)気分安定薬 (Mood stabilizer)
    双極性障害における躁病とうつ病の波を安定化させるとされる治療薬です。


(5)精神刺激薬 (Stimulant)
    脳内のドーパミンノルアドレナリンなどの神経伝達物質の分泌を促すことで、意欲や覚醒を促す薬です。
    突然強い眠気を催すナルコレプシーや、ADHDの治療に用いられます。
    メチルフェニデートや、覚醒剤のアンフェタミンメタンフェタミンなどがあります。
    メチルフェニデートやアンフェタミンは、ドーパミンの受容体に結合してその効果を弱めます。


(3)抗うつ薬 (Antidepressant)
    主にうつ病の治療薬として処方されます。
    抗不安薬の問題提起がされてからは不安障害の治療薬としても用いられるようになりました。
    このうち三環系抗うつ薬並びに四環系抗うつ薬は重い副作用が出る危険性があるものの重症例には有効とされ、
    現在も処方されています。
    現在は比較的副作用が少ないとされるSSRIやSNRIを第一選択としています。
    しかしこれらの抗うつ薬の安全性についてもSSRI離脱症候群などの議論があります。


(4)抗不安薬 (Anxiolytic)
    不安や緊張を鎮める作用があるベンゾジアゼピン系が多い。
    不安障害の治療薬としてのベンゾジアゼピンは、ベンゾジアゼピン離脱症候群が問題視されてから抗うつ薬に
    置き換えられ、短期的な使用に限られるようになった。


(5)睡眠薬 (Hypnotic)
    不眠症に対し、睡眠を誘導する治療薬として用いられる。
    バルビツール酸系など、強い催眠作用のある薬物で、従来、睡眠薬として用いられた。
    ベンゾジアゼピンへと、バルビツール酸系よりも危険性が低いとして置き換えられた。
    非ベンゾジアゼピン系へと、ベンゾジアゼピンよりも危険性が低いとして置き換えられた。
    しかし、非ベンゾジアゼピン系の安全性についても議論がある。


(6)抗ヒスタミン薬
    薬局で購入できる医薬品として認可されていますが、安全性について議論があります。
    オレキシン受容体拮抗薬は、睡眠を促すのではなく、覚醒状態を抑制するため、GABAに影響を及ぼし習慣性と
    依存性があり短期的な使用が推奨されるベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系とは異なった副作用により、
    長期的に使用できるとされている



参考資料 

 『精神科の薬-抗精神病薬・抗うつ薬・睡眠薬・抗認知症薬…-はや調べノート


 『本当にわかる精神科の薬はじめの一歩改訂版


 『こころの治療薬ハンドブック 第13版 』


 『抗うつ薬の時代―うつ病治療薬の光と影







 お口大全TOPへ

copyrightc 2021 YDC all rights reserved


mail:mail:info@aofc-ydc.com