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強度行動障害について

       
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強度行動障害(Severe Behavioral  Disorder)
1:強度行動障害
(1) 強度行動障害とは
    下記の2つの行動が著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態です。

    1:自分の体を叩いたり食べられないものを口に入れる、危険につながる飛び出しなど、本人の健康を損ねる行動
    2:他人を叩いたり物を壊す、大泣きが何時間も続くなど、周囲の人のくらしに影響を及ぼす行動


(2)強度行動障害になり易い人
    中等度の知的障害と、自閉症の傾向がある人がなり易い可能性があります。

    


2:強度行動障害の判定指針  
    次の11項目に該当する行動障害があります。

    




3:強度行動障害判定基準
    11項目において、得点(1点・3点・5点)を付け、合計得点 が10点以上を強度行動障害と定義しています。

    


4:強度行動障害のある人の臨床的特徴
(1)臨床的特徴
 @  青年・成人期の自閉スペクトラム症者に多いこと。
 
 A青年期に急激退行を示すDown(ダウン)症候群に顕著な行動障害がみられること。

 B 強度行動障害と判定される対象者にADHD(注意欠如多動性障害)と診断される事例が多いこと。


(2)自閉スペクトラム症における強度行動障害(知的能力障害と特性の強さ)
    中等度の知的障害がある自閉スペクトラム症の人に起こりやすいと言えます。

    


5:強度行動障害と歯科医療
(1)歯科治療上の問題点  
    歯みがきをさせない.
    口をあけない.
    歯みがき習慣が定着しない.
    暴れるため通院できない.
    抑制できない、など.  


(2)治療・説明の際の注意点
    治療だけでなく、う蝕予防処置、歯周疾患の予防処置も困難で、その効果も上がりにくいことが多いとされています。  



参考資料 

 『対話から始める 脱!強度行動障害


 『チャレンジング行動 ー強度行動障害を深く理解するために


 『多職種チームで行う 強度行動障害のある人への医療的アプローチ





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