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歯性上顎洞炎について

     
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 歯性上顎洞炎 (Odontgenic Sinusitis)
  はじめに:上顎洞(じょうがくどう)とは
 鼻腔の中は鼻中隔(びちゅうかく)で左右に別れています。
 左右の鼻腔は外側にある3つのヒダで入りくんだトンネル状になっています。
 その外側に左右4つずつ空洞があり、これを副鼻腔(ふくびくう)といいます。
 上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞といいます。
 上顎副鼻腔のなかで最大の空洞で鼻腔の外下方に位置しています。

             


1:歯性上顎洞炎とは
 上顎のう蝕(むし歯)や歯周病をひき起こした細菌による炎症が上顎洞に波及することがあります。
 これを歯性上顎洞炎(歯が原因の蓄膿症)と呼びます。
 上顎洞は上顎の歯根と接近しているため、う蝕歯周病を治療しないで放置していると、歯性上顎洞炎になることがあります。


2:症状
 急性の場合には、歯痛に続いて、悪臭を伴う膿を含む鼻汁や頬部の痛みがでます。
 慢性の場合には、歯の痛みは比較的少ないようです。
 鼻性は両側にみられますが、歯性は片側だけに起ることが多いようです。
 上顎洞炎の治療と原因歯であるむし歯や歯周病の治療を同時に行う必要があります。


補足:術後性上顎嚢胞
 術後性上顎嚢胞とは
    上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)の手術後、数年から数十年経過して上顎や頬部に生じる嚢胞です。
    無症状に経過しますが、頬部の違和感、鼻づまり、鼻汁、感染による顔面腫脹などの症状から発見されます。

 治療:
    嚢胞の摘出を基本とします。
    時に、鼻腔に開窓することもあります。






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