喉(ノド)の怪我について |
1:喉のケガについて
口の中をケガした場合、喉の方まで及んでいることがあります。
特に何かを咥えていて転んだときに、必ず喉の奥を調べる事が大事です。
多いのが、歯ブラシ、御菓子の棒、箸などを咥えていて転んだ場合です。
喉の奥には、内頸動脈という脳へ酸素や栄養を運ぶ血管があります。
万が一これを損傷すると、命に関わる事態になってしまう事も否定できません。
命に別状は無くとも、脳梗塞などで、大きな障害を残す危険性もあります。

2:歯ブラシによる喉のケガ
歯ブラシをくわえたまま転倒し、喉を突くなどの事故が起こっています。
平成 28 年4月から令和3年3月末までに、6歳以下の事故情報が120 件報告され、そのうち3歳以下の事故が104 件
となっています。
報告された事故の中には、 歯ブラシが口の中や喉に刺さって集中治療室に入室する必要が生じたなどの重大 な事例が
含まれています。
歯ブラシによる喉突き事故などを防止するため、特に、事故が多い1歳から3歳頃の子どもが自分で歯磨きをするときは、
以下のことに気を付けましょう。
(1)保護者がそばで見守り、床に座らせて歯磨きをさせましょう。
子どもが 歯ブラシを口に入れたり、手に持ったりしたまま歩き回ると、転倒してけがをする危険があります。
(2)子ども用歯ブラシは、喉突き防止対策を施したものを選び、保護者が仕上げ磨きをする歯ブラシと使い分けを
しましょう。
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参考資料 |
「副咽頭間隙に刺入した乳児箸異物例」 河野 敏朗 他 耳鼻臨床 100:11;899〜903, 2007
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