お口と機能と病気と口腔ケア  All the Oral-functions and Care
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口腔ケアについて

     
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口腔ケアとは 
 
口腔ケア学会の定義より

  口腔ケアとは、口腔の疾病予防、健康保持・増進、リハビリテーションによりQOLの向上をめざした科学であり技術。
  具体的には、検診、口腔清掃、義歯の着脱と手入れ、咀嚼・摂食・嚥下のリハビリ、歯肉・頬部のマッサージ、
  食事の介護、口臭の除去、口腔乾燥予防、などがある。

口腔ケアの分類 
 
 分類1

    狭義:器質的口腔ケア
      口腔清掃を中心とするケア。
      口腔疾患および気道感染・肺炎に対する予防を目的とする口腔清掃や口腔保健指導を中心とするケア。

    広義:機能的口腔ケア
      口腔機能訓練を中心とするケア。
      口腔疾患および機能障害に対する予防、治療、リハビリテ−ションを目的とする歯科治療から
      機能訓練
までを含むケア。

 分類2
    セルフケア
      歯ブラシやフロス、歯間ブラシなどを使って自分自身で口腔内を清潔に保つこと。

    プロフェッショナルケア
      歯科医や歯科衛生士などの専門家が口の中と全身の状態を見て、より専門的なケアとアドバイスを行うもの。
      ケアの目的は、歯石・細菌・汚れの除去、口腔機能の維持と回復、日々の食生活の改善など。


口腔ケアの目的と効果 
 
 (1)口腔ケアの目的

    口の中を清潔にするだけでなく、歯や口の疾患を予防し、口腔の機能を維持すること。
    さらに、全身状態の改善と、全身疾患の治癒・予防を図ること。

    具体的には以下のものなどが挙げられます。
      口腔内の清潔と潤いを保つ。
      誤嚥性肺炎をはじめ口腔内細菌による感染の予防。
      粘膜ケアにより咳反射・嚥下反射を高める。
      口腔機能を維持向上することでQOL向上につなげる(食べる、会話、笑顔。)
   
 (2)全身への効果
    口腔内細菌と内科疾患との関連性、咀嚼の機能と老化・認知症との関連性など、口腔環境が高齢者の
    全身の健康と密接に関連
していることが、近年明らかになってきた。 

  @口腔内細菌と内科疾患との関連
    細菌の塊である歯垢は、ムシ歯や歯周病の直接的な危険因子であると同時に、全身疾患を引き起こす
    菌の温床
としての役割を果たす可能性が高い。
    口の中の細菌が関与すると考えられる代表的な全身疾患としては、感染性心内膜炎、敗血症、虚血性心疾患、
    誤嚥性肺炎などがあげられる。 
    要介護高齢者は、健康な人にとっては病原体とはいえないような細菌によって、日和見感染症、
    感染性心内膜炎や誤嚥性肺炎に陥ることがあるが、口腔ケアを行えばこれらの疾患を予防できることが
    分かってきた。 
    つまり口腔ケアは、単に歯や歯ぐきのためだけではなく、生活援助に加えて全身疾患の予防など、
    生命の維持・増進に直結したケアでもある。

  A咀嚼の機能と老化・認知症との関連
    口腔機能を維持・賦活することによって、認知症の予防にも効果があると言われている。 


口腔ケア実施前・中・後の注意点 
 
 すべての医療行為は、診査・診断・治療の流れで行われる。
 口腔ケアにおいても、必ずこれに準じた手順を踏まえて行わなければならない。
 患者自身が自律的にケアを行えない場合には、以下の要点に気をつけることが肝要。

 (1)患者側の体位(姿勢)の確保
  @頭位が安定していること
      安頭台が使えたらそれを使用して頭位を安定させる事。

  A顎位の安定
      口腔ケアをすると、唾液の分泌が活発になります。
      あごが上がった状態で口腔ケアを行うと水や唾液が肺に入り誤嚥性肺炎を引き起こす可能性がある
      あごをしっかり引いてもらうなど安全な姿勢を整えてから始めるようにしましょう。

 (2)術者のポジション
    直視・直達が原則。
    これを確保するためには、以下の事を図る。

 (3)口腔内の観察
    食物残渣、歯垢、歯石などの口腔清掃状態の観察。
    歯茎や舌、粘膜の色や状態の観察。

 (4)口腔ケアの実施
    詳細は、「口腔ケアの実際」へ


口腔ケアに用いる機材 
   
 詳細は「口腔ケア用グッズ」へ
 

口腔ケアの実施方法 
 
 詳細は「口腔ケアの実際」へ


補足
  1:感染予防におけるうがいの否定と再考
   予防としてうがいが有効であると言われてきましたが、最近ではその効果に疑問も述べられています。
   インフルエンザウイルスは、口や喉の粘膜に付着してから、胞内に侵入するまで20分位しかかかリません
   20分毎にうがいを続けること自体が、無理かつ非現実的であるとされています。
   ウイルスは鼻の奥で増殖するので、喉のうがいは全く意味が無いとも言われています。

   反証1
   一方で、イソジンなどのポピドンヨードによるうがいにより、有病率、欠席率から予防効果が認められたとする
   報告もあります。
   これは、清浄化による防御機能の維持と考えられます。
   風邪などにかかってなかったら水うがいでも効果があるとも言われています。

   反証2
   新型コロナウイルス(SARS-CoV2)の多くはまず口の中に入ります
   そして、次に小唾液腺に感染し、そこの細胞で増殖します
   そこで口腔細菌が出す毒素がこれを手助けしているという報告があります。
   うがいは、この口腔細菌の悪影響を遮る効果があります。
   すなわち、うがいはウイルスそのものに作用するのと、感染の幇助をしている口腔細菌を押さえる作用があります。
   よって、うがいはやはりウイルス感染の防御に寄与していると考えられます。

   参照:「COVID-19と唾液腺 : 重症感染を防ぐための新たな口腔ケア」  大阪大学 阪井丘芳 TBSニュース

   参照:「新型コロナウイルス SARS-CoV-2 と口腔」  槻木恵一 神奈川歯学 55-2,141 〜 148,2020



参考資料 

『超高齢社会のための新編専門的口腔ケア 要介護・有病者・周術期・認知症への対応』  角保徳, 大野友久他 医歯薬出版 2017

『日本口腔ケア学会認定資格標準テキスト 問題と解説集3級・4級・5級』  日本口腔ケア学会 医歯薬出版 2011

「Oral care and pneumonia」  YONEYAMA T  Lancet 354, 515, 1999

「誤嚥性肺炎予防における口腔ケアの効果」  米山武義  日本老年医学会雑誌 38(4), 476-477, 2001

「重症心身障害者入所施設における口腔ケアの効果 : 発熱日数を指標として」  平岡 俊章 , 山内香代子他  障害者歯科 29(2), 126-132, 2008
 





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