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薬の法的な分類についてについて

     
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薬の法的な分類について
はじめに:
 (1)薬機法について
     2014年11月、薬事法が改正され、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
     へと改められました。
     一般に「医薬品医療機器等法」と略されたり、「薬機法」と呼ばれたりしています。

     この法律は名前の通り、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品(以下「医薬品等」)の品質
     と有効性及び安全性を確保するために、製造、表示、販売、流通、広告などについて細かく定めたものであり、
     医薬品等を製造、販売、広告する際には、必ずかかわってくるのが法律です。


 (2)医薬品とその分類について
     薬機法によって、薬は次の様に分類されています。
     薬は、医療用医薬品(処方薬)、要指導医薬品、一般用医薬品の大きく3つに分類されています。
          
     医療用医薬品は、患者の症状や体質に合わせて医師が処方する薬です。

     要指導医薬品とは販売に際して、薬剤師が需要者の提供する情報を聞くとともに、対面で書面にて当該医薬品に
     関する説明を行うことが義務付けられている薬剤です。

     一般用医薬品は、患者さんが自分の症状に合わせて薬局で買える薬で、OTC医薬品、市販薬、大衆薬とも
     いいます。
     さらに、一般用医薬品は第一類から第三類までの3種類に分けられています。

     OTC(Over The Counter)医薬品とは、薬局・薬店・ドラッグストアなどで処方せん無しに購入できる医薬品の
     事です。
     カウンター越しにお薬を販売するかたちに由来しています。

        


1:薬局医薬品
 (1)医療用医薬品  
     医療用医薬品は病院や診療所などで、医師・歯科医師がが診断した上で発行する処方箋に基づいて、薬剤師
     が調剤して渡される薬です。
     処方薬とも言われます。

     例:抗がん剤、糖尿病薬、高血圧の薬(一部のみ販売、抗精神病薬、抗うつ薬、抗てんかん剤、筋弛緩剤
        喘息の吸入薬、ピル、バイアグラ、ホルモン剤の飲み薬、抗生物質の飲み薬 など


 (2)薬局製造販売医薬品
     薬局開設者が当該薬局における設備及び器具をもって製造し、当該薬局において直接消費者に販売し、
     又は授与する医薬品であり、製造した当該薬局以外の他の薬局又は店舗で販売してはならないことと
     されています。

     いわば薬剤師が作る手作りの医薬品で、一般のドラックストアでは手に入らない、メーカー品とはひと味ちがう
     薬局独自の薬です。

     平成30年5月1日現在、承認を要する420品目及び承認不要の9品目の合わせて429品目が指定されて
     います。

     例: 「株式会社エヌ・エム・アイ」のオリジナル調合剤
        
          


2:要指導医薬品
   OTC医薬品として初めて市場に登場したもので慎重に販売する必要があることから、販売に際して、薬剤師が
   需要者の提供する情報を聞くとともに、対面で書面にて当該医薬品に関する説明を行うことが義務付けられています。

   そのため、インターネット等での販売はできません
   原則として1人1包装単位(1箱、1びんなど)のみ購入することが定められています。
   店舗においても、生活者が薬剤師の説明を聞かずに購入することがないよう、すぐには手の届かない場所に陳列
   などすることとされています。

 (1)スイッチOTC医薬品
     医療用医薬品から一般用医薬品に移行したもので、承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過
     しないもの。
     ただし、移行後原則3年の調査等で安全性が確認できれば一般用医薬品に移行します。


 (2)ダイレクトOTC医薬品
     国内で医療用医薬品としての使用実績のない有効成分が、直接的にOTC医薬品として申請され承認されたもの。
     承認を受けてから4〜8年の再審査期間で調査等を行い、安全性が確認できれば一般用医薬品に移行します。


 (3)劇薬
     生体に対する作用およびリスクが強い医薬品。

   :エフコート(フッ素洗口液)、ナシビンメディ(点鼻薬)など


3:一般用医薬品
 (1)1類医薬品
     副作用、相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するもの。
     店舗においても、生活者が薬剤師の説明を聞かずに購入することがないよう、すぐには手の届かない場所に
     陳列などすることとされています。
     販売は薬剤師に限られており、販売店では、書面による情報提供が義務付けられています。

     :バファリンEX 、フェミニーナ膣カンジダ錠 、ロキソニンS、Sプラス 、など


 (2)2類医薬品
     副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。
     またこの中で、より注意を要するものは指定第2類医薬品となっています。
     第2類医薬品には、主なかぜ薬や解熱剤、鎮痛剤など日常生活で必要性の高い製品が多くあります。
     専門家からの情報提供は努力義務となっています。

     :痔疾患治療薬「ボラギノール、風邪薬パブロン、ルル、など

     指定第2類医薬品:
        薬剤師等がいるカウンターから7メートルの範囲内にある棚に置かなくてはならないという、置き場所の
        決まりもあります。


 (3)3類医薬品
     副作用、相互作用などの項目で、第1類医薬品や第2類医薬品に相当するもの以外の一般用医薬品です。

     :ドリンク剤のリポビタンDロイヤル、整腸剤、消化剤、など


補足:医薬部外品
     医薬品と化粧品の中間の製品です。
     一部のビタミン剤や薬用化粧品、歯磨き粉などが含まれます。



ネットで販売可能な薬剤 
薬局製造販売医薬品と一般医薬品はネットでの購入が可能です。

  詳細は、「消毒薬の選択
 
  詳細は、「ビタミン剤の選択」



参考資料 






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