唾液腺 (Salivary Gland) |
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1:唾液腺とは
唾液を分泌する腺であり、導管は口の中に開口しています。
大唾液腺と、小唾液腺に分類されます。
上条:「口腔解剖学」より引用
唾液腺
大唾液腺 : 耳下腺、顎下腺、舌下腺
小唾液腺 : 口唇腺、頬腺、口蓋腺 、臼歯腺、舌腺
唾液腺と唾液分泌
耳下腺:漿液性(20%) 顎下腺:混合性(75%) 舌下腺:混合性( 5%)
2:大唾液腺
(1)耳下腺
耳下腺は最大の唾液腺であり、三角形を呈し外耳道の前下方にあります。
下方は下顎角にし、後端は、胸鎖乳突筋及び茎状突起から出る諸筋に接します。
その一部は深く下顎後窩に入り顎関節に接し、この部を深葉といいます。
第一大臼歯相当部の耳下腺乳頭で口腔前庭に開口します。
舌咽神経の枝が唾液の分泌をコントロールしています。
(2)顎下腺
顎下腺は耳下腺に続く大きさの唾液腺であり、やや平らな楕円体を成し、長さ2.5?3.5cm、厚さ約1.5cmです。
位置は顎舌骨筋の下で、下顎骨と顎二腹筋の前後両腹との間の三角形の窩にあります。
外面からは浅頸筋膜に覆われています。
顎下腺管は腺の後端から出て、顎舌骨筋の後縁を廻り、舌下腺の内側を前進して舌下小丘に開口します。
その長さは、5?6cmです。
(3)舌下腺
口腔底の粘膜下で顎舌骨筋の上にあり、下顎骨体の内面に接し前後の細長く左右に扁平です。
長さ3?4cm、幅及び厚さは約1cmです。
導管の内、大舌下腺管は顎下腺管と合し、または独立して舌下小丘に開きます。
多数の小舌下腺管は舌下ヒダに沿って開きます。
大と小の舌下腺管により腺体自身が大と小の舌下腺に分かれています。

3:小唾液腺
小唾液腺には下記のものがあります。
口唇腺:口唇粘膜中の混合腺。
?腺:?粘膜中にある混合腺。口唇腺の後方への続きと言ってよい。
臼歯腺:上顎第2大臼歯より後方で?粘膜の耳下腺管開口部(耳下腺乳頭)の近くにある混合腺。
口蓋腺:軟口蓋及び硬口蓋の粘膜中にある粘液腺。固有口腔にある。
前舌腺:舌腺の一つ。
ブランダン・ヌーン腺とも呼ばれ、舌尖の下部にある混合腺。
その導管は舌の下面で舌小帯の両側に開く。ヒトと一部の霊長類に見られる。
後舌腺:舌腺の一つ。
舌根および舌の側縁の後部にある粘液腺。
エブネル腺:舌腺の一つ。
有郭乳頭で乳頭を取り巻く溝の底および葉状乳頭の乳頭間に開く漿液腺。
味蕾に刺激を与えた物質を分解・洗浄して、次の刺激に備える役目がある。
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