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医療用防護衣について

      
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防護衣 ガウン()

1:医療用防護衣とは
 (1)医療用防護衣
     感染性の可能性がある細菌やウイルスなどの病原体の付着や吸引を防ぐために、個人を保護する目的で
     使用する特殊な被服です。

     血液や湿性生体物質が、飛散してくる可能性がある 場合に着用します。
     液体が浸透しない素材のガウン、またはプラスチック製のエプロンの着用が推奨されて居ます。

     湿性生体物質とは
       血液、汗を除くすべての体液、分泌物、排泄物、傷のある皮膚、粘膜(気管、口腔、鼻腔、消化管、眼球、膣等)

 (2)ガウンの規格基準
     保護着衣は血液など湿性生体物質の曝露を防止する必要があるため、液体防御性能が高いガウンを使用します。
     米国医科器械学会(AAMI:Association for the Advancement of Medical Instrumentation)において、水、合成血液、
     バクテリオファージなどへの液体防御性能基準が設けられています。

     レベル1はAAMIが求める最低基準で、大量の血液や微生物汚染が想定される場合はレベル2以上のガウンの使用が
     勧められます。


2:分類
 (1)目的による分類
  @アイソレーションガウン
     アイソレーションガウンは前面だけでなく、ガウン全体のバリア性が考慮されています。
     感染防護のために使用し、未滅菌です。
     材質は、不織布、プラスティックで作られています。
     必要な規格は有りません。
     
      

  Aサージカルガウン
     一方サージカルガウンは、前面はバリア性に優れているが背面はそうではない場合があります。
     手術等で使用し、滅菌がされています。
     材質は、不織布で作られています。
     米国医科器械学会(AAMI)の規格でレベル2以上が求められます。

     


  Bマックスガード感染防護衣
     ガウンの一種で、防水性の長袖長ズボンにフードがついているもので、皮膚を最大限守るために着用します。
     1類感染症(エボラ出血熱、天然痘、ペスト、ラッサ熱)、鳥インフルエンザ、口蹄疫などで使用します。
     特につなぎタイプのものは一般的につなぎスーツなどと呼ばれる。
     様々なサイズと素材があるので、目的や自分の体に合ったものを選ぶ事が大切です。

     


 (2)米国医科器械学会による素材のレベル分類
  @Level 1
     衝撃撥水テストで、クリティカルゾーンにあたる生地を透過する液体の重量が4.5g以下であること。

  ALevel 2
     衝撃撥水テストで透過した液体の重量が1.0g以下であること。
     同時に静圧水中撥水テストでは少なくとも20cmであること。

  BLevel 3
     衝撃撥水テストで透過した液体の重量が1.0g以下であること。
     同時に静圧水中撥水テストで50cm以上であること。

  CLevel 4
     バクテリオファージPhi-X174へのバリア性能テストで、AQL 4%を示す必要があること。


(補足)−1:
     類似のものに医療用エプロンがありますが、ガウンとエプロンの違いは袖が有るか無いかです。

     



防護衣の選択

 詳細は、「感染防護衣の選択」へ



参考資料

 『個人防護具をかしこく選びたいときにすぐに読む本: 探せる・学べる PPEのすべて 』









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