梅毒について (Syphilis) |
1:梅毒(Syphilis)とは
スピロヘータの1種である梅毒トレポネーマ (Treponema pallidum) によって発生する感染症です。
第一感染経路は性行為であるため性感染症の1つとして数えられるものの、母子感染の場合は先天性梅毒となります。
先天性梅毒 :垂直感染 母子感染(経胎盤感染)により感染。
後天梅毒 :接触感染 性行為により皮膚や粘膜から感染する。 (現在ではほぼ全てが後天梅毒です)
2:原因菌
スピロヘータの1種であるトレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)が原因菌です。
梅毒トレポネーマは生体外で容易に死滅するため、性行為などの直接感染でしか感染しないとされています。
予防に有効なワクチンは存在せず、ペニシリン系の抗菌薬の投与により治癒自体はするが免疫は獲得できません。
梅毒トレポネーマに再び罹患した場合は再感染します。

3:疫学 近年、著しく増加傾向にあるります。

4:症状
症状は4段階で観察されます。
第1期と第2期が感染しやすく、感染後約1週間から13週間で発症します。
現代においては先進国では、抗生物質の発達により、第3期、第4期に進行することはほとんどなく、死亡する例は稀です。
第1期梅毒の最初の数週間は抗体発生前で、検査において陽性を示しません。
また、第1期と第2期の症状が全く出ないこともあるので、注意が必要です。
1期:3週間後---硬性下疳
トレポネーマが侵入した部位(陰部、口唇部、口腔内)に塊を生じます。
無痛性の硬結で膿を出すようになり、これを硬性下疳と言います。
塊はすぐ消えますが、稀に潰瘍となります。
また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れ、これを横痃(おうげん)といいます。
6週間を超えるとワッセルマン反応等の梅毒検査で陽性反応が出るようになる。
2期:3ヶ月後---バラ疹
2期とは感染後3か月 - 3年の状態をいいます。
感染3ヶ月後、全身のリンパ節が腫れる他に、発熱、倦怠感、関節痛などの症状がでる場合があります。
バラ疹と呼ばれる特徴的な全身性発疹が現れることがあります。
赤い目立つ発疹が手足の裏から全身に広がり、顔面にも現れます。
特に手掌、足底に小さい紅斑が多発し、皮がめくれた場合は特徴的です。
治療しなくても1か月で消失しますが、抗生物質で治療しない限りトレポネーマは体内に残っています。
潜伏期
前期潜伏期:第2期の症状が消えるとともに始まります。
潜伏期が始まってからの2年から3年間は、第2期の症状を再発する場合があります。
後期潜伏期:不顕性感染の期間で数年から数十年経過する場合もありますが、この期間は感染力を持ちません。
3期:3年後---ゴム種 全身の炎症
3期とは、感染後3 - 10年の状態。
皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生します。
(医療の発達した現代では、このような症例をみることは稀です)
4期:10年後---神経梅毒 脳梅毒
4期とは、感染後10年以降の状態。
多くの臓器に腫瘍が発生したり、脳、脊髄、神経を侵されて麻痺性認知症、
脊髄瘻を起こしたりして(脳・脊髄梅毒、脳梅)、死亡します。
現在は稀です。
5:先天梅毒
先天性梅毒は、妊娠中胎盤を通じ、または出産時に産道を介して感染する症例です。
感染した幼児の2/3は症状が現れない状態で産まれて来ます。
生後数年で、一般的に、肝臓、脾臓の増大、発疹、発熱、神経梅毒、肺炎といった症状が現れます。
治療がなされない場合、鞍鼻変形、ヒグメナキス徴候、剣状脛、クラットン関節といわれる後期先天性梅毒の症状が
現れます。
先天性梅毒の症状には以下のものが挙げられます。
ハッチンソンの三徴候
実質性角膜炎、感音性(内耳性)難聴、ハッチンソン歯(永久上切歯の下縁が半月状に凹陥したもの)
その他
口囲の放射状瘢痕〔Parrot(パロー)凹溝 、鞍鼻 、桑実状大臼歯

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参考資料 |
『誰も教えてくれない 性病対策ハンドブック (SANWA MOOK)』
『怖くて眠れなくなる感染症』
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