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5p欠失症候群(5p syndrome、Cat cry syndrome)について

      
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5p欠失症候群

1:概念

(1)特徴     
    5番染色体の一部分が失われることを原因として発症する.       
    数多くみられる症状のうち、猫が鳴くような甲高い声で泣くことが特徴の一つ.      
    猫鳴き症候群と呼ばれることもあった.    

(2)歴史    
    1963年に, J.Lejeuneが5番染色体の短腕の部分欠失した症候群と報告した.    
    以前はネコ鳴き症候群とも呼ばれていたが、現在その呼称は使わない.    

(3)染色体型 
    5番染色体短腕の部分的な5Pモノソミー(5p-)
    5p15.2にあるテロメア伸長酵素遺伝子の欠失が原因。  

      


2:疫学  
    出生頻度:5万人に1人。  
    5:7で女性に多い。   
    重度知的能力障害の約350人に1人とされています。      


3:症候・症状
(1)全身的特徴  
    出生時に猫のような高音の鳴き声があります。  
    重度知的能力障害、 出生時低体重、側湾、小頭症、筋緊張低下  眼間開離、瞼鼻ヒダ(epicanthal fold)
    耳介低位がみられます。

    

(2)合併症  
    腎奇形,心奇形,呼吸器疾患,二分口蓋垂裂や顔の非対称などがあります。

     二分口蓋垂裂


4:5p-症候群と歯科医療
(1)歯科的特徴   
    小下顎症、口唇裂、口蓋裂、高口蓋.   摂食嚥下障害を認めることがあります。    


(2)歯科的対応   
    知的能力障害への対応と、餓蝕予防に努めます。 
    口唇裂・口蓋裂および摂食嚥下障害への専門的な対応を行います。  


参考資料



  










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